2020年9月号の特集は「休校明けの学校生活 「心と体と学習」を 安心の中へ」です。

今年の学校生活は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、例年とは全く異なる様相を見せております。大人たちも、もちろん大変な思いをしていますが、子供たちの負担は想像を絶するものがあると思います。

『教育トークライン』の谷和樹編集長はいいます。
「子どもたちのストレスの軽減を第一の目的とすること。ストレスのかかる学習活動の強要は、かえって逆効果です。発達障害の子供たちへの配慮、いじめの予防、虐待リスクへの対応・・・優先順位の高いものは数多くあります。そして何よりも「3密」を避ける中で、どうやって子供たちに「学校でのつながり」を実感させるのか。そうしたことをこそ、まずは考えていく必要があります。」

休校明けの学校生活の中、子供たちへの負担は、学習面の遅れだけではなく、本当にたくさんのことが考えられます。『教育トークライン』9月号には、全国連合小学校長会顧問の向山行雄氏の提言、特別支援教育のスペシャリスト小嶋悠紀氏の「不安な心を安定させる学校生活の処方箋」など、さまざまな立場からの役に立つ情報がぎっしり詰まっております。
ぜひ、お読みになり、目の前の子供たちのためにご活用ください!

【内容】
「新しい生活様式」の具現化(向山行雄)
休校明けの不安定さは、「子供自身」の課題と「教師」の課題に分ける(小嶋悠紀)
休校明けに臨んで職員に語り伝えたこと(長谷川博之)
言霊の力を教え、美しい言葉で子供の心を温める(松島博昭)
子供と保護者の安心を同時に築こう(平山勇輔)
1年生でも安心できる授業・教室環境づくり(水本和希)
教師と子供にとって時間や気持ちに余裕ができる授業を展開する(工藤俊輔)
一人でゲームをするよりも、みんなで「五色百人一首」をした方が楽しい!(塩谷直大)
一人でできる遊びや触れずにできる遊びの工夫(松井明)
安全で楽しい給食の時間を実現する(高田直美)

新型コロナウイルスの脅威は、さまざまなところに波紋を投げかけています。
大人社会でさえ、コロナにかかった人の家に中傷のビラがまかれたりしています。
そういった空気に敏感な子供たちの世界でも、「コロナいじめ」の懸念が高まっています。
家族や近親者、または本人が感染した場合、いじめが始まる可能性を否定できません。
今回は、堀田和秀氏が「転校生がやってきた」という教材をもとに、コロナいじめに関する授業案を提案しています。
まさに、今必要な道徳指導です。
ぜひ、お読みいただき、明日からの指導に役立ててください。


【内容】
1年・国語　1年生が考えたことは全て褒める(谷和樹)
2年・国語　語彙を知り、使い方を練習し、語彙を増やす(手塚美和)
3年・算数　算数の文章題は、3つで構成されている。構造を見抜けば、文章題を楽々クリアできる(河田孝文)
4年・算数　何を指しているかを目で見える化して、「分かる」を保証する(鈴木恭子)
5年・国語　日本十進分類表を授業する(松崎力)
6年・算数　苦手な算数を大好きにさせてくれた面積図(木村重夫)

2020年9月号より、元文科省でラグビーワールドカップ2019組織委員会事務総長代理を務められ、現在は関西外国語大学教授兼学長補佐である西阪昇氏の連載が始まりました。
西阪氏は、TOSSとも大変縁の深い方であり、TOSSの活動を昔から応援してくださっています。
そのあたりの縁や、大学で教鞭をとりながら感じたこと、伝えたいことなどをご執筆くださる予定です。
また、外国語大学ということで、TOSSの外国語教育とも技術や知識を共有していけたらというご希望ももたれているそうです。
今後の連載にご期待ください!
また、このページの注目ポイントとして、挿絵があります。
実は、このページは西阪氏たってのご希望により、以前『教育トークライン』の表紙を担当していた水川勝利氏が描いています。
東京芸術大学を優秀な成績で卒業した水川氏のイラストは、絵画と見紛うばかりの筆致です。
ぜひ、ご注目ください!